「モアイの製造工場、ラノ・ララク」

島の東の端に位置する火山「ラノ・ララク」は現存するモアイのほとんどを切 り出した場所である。

もちろん今ではモアイの切り出しは行われていないが、切り出しが行われていた当時の作成中モアイが300体以上放置されている。そのうち最大のものは高さが21メートルにもおよび7階建てのビルと同じほどになっている。

火口まで登ると8つの完全な円形の穴を見ることができるが、これが何なのかは未だ解明されていない。

ある物は未完成のまま、ある物は運搬の途中で... まるで今のいままで作業をしていた人たちが忽然と消えてしまったような異様な光景が広がっている。

ここで切り出されたモアイがいったいどのように島中に運ばれていったのか、 その方法については今もって謎とされている。人々は何に憑かれて、この激しい 自己犠牲を強いられたであろう作業を続けていたのだろうか。

島のあちこちにあるモアイがこの石切り場で彫られ、海岸へ運ばれていき立てられたという事実は海岸に向かう道路の傍らにいくつもモアイが転がっていることからも 明らかである。